CBTワークショップ(NHS)

不安になってしまったら

ワークショップの最後に、まず不安になってしまったらどうしたらいいかを教わった。勉強したひとつひとつの対策や手段をどこでどんなときに使うかや、全体としてどういう流れでなにをするというのをちゃんと教えてもらえた。

1)Worry Tree(不安のツリー)

不安を感じたときにどうしたらいいかのチャート。裾広がりの形が木に似ているので、このネーミングになっている。行動プランを立てたり不安を手放したりする部分は、習った具体的な手法を使う。
worry tree

2)The Helicopter View(ヘリコプタービューのワークシート)

ストレスフルな状況では、感情に取り込まれてしまいやすい。するとものごとを曲がった見かたで見てしまう。このワークシートを使って、違う視点から状況を見れるようにする。要はヘリポートから飛び立つように、状況から離れて上のほうから全体像を見るようにするということだ。helicopter view

3)STOPP Worksheet(STOPPワークシート)

上記の「ヘリコプタービュー」に入っている「STOPP」部分に入るもの。不安症だけでなく、他のいろいろな問題にも使えると思う。STOPP

4)対策チャート

最後に、なにかあったときにどうしたらいいかを具体的にまとめたチャート。「Worry Tree」の詳細版。chart

2時間のセミナーで、かなり具体的なことがたくさん勉強できた。他に問題のない本当に純粋な不安症の場合なら、これだけでもかなり充分だと思う。私の場合はこれでも解決できないことが多くて、このあとに個人セミナーへ行くことになった。

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不安症の再発防止

3.Behaviours(行動)の対応策

12)Relapse Prevention(再発防止)

不安感の上昇に気づくことは、そのあとに来るもっと大きな問題を予防する鍵となる。以下の二つを含め、いろいろな方法が取れるとのこと。

①定期的に気分や不安感をモニターしてみる
問題というものは、気づく前にすでに持ち上がってしまっていることが多い。毎週、または毎月、不安感を0〜10で点数付けしてみることによって、大きな問題になる前に気づけるようにする。

②前兆やトリガーを確認しておく
危険が起こる前兆や不安感のトリガーを確認しておいてすぐ気づけるようにしておくのは、とても有効。以下のような表を作成して確認しておくといい。また、もっとも高リスクな状況三つ程度とその対策をまとめておくのもいい。

Warning Signs and Action Plan(不安症の前兆と行動プラン)signs and planshigh risk situations「気づき」というのは一番大事だと思う。気づいたらできることでも、気づかなかったらもちろんできない。一番難しいのは「自分には問題がある」という最初の気づきだけど、これさえできればその後もいろいろなことに気づいてラクになっていけると思う。

私の気づき」でも書いたけれど、私も最初の気づきは本当に大変だった。ずっと親が悪いと思ってきたから、まさか自分に問題があるなんて思いもしなかった。まずは親が悪いと気づくこと、そして自分の中にも問題が染みこんでしまっているということ。特に後者に気づくことは本当に難しいけど、なにか生きづらさを感じていたらスルーせずに見つめていってほしいと思う。

人間は本来、なんの心配も問題もなく完全に自由に生きられる。自由でないとしたら、そこにはなにか解決できる問題があるということだ。

不安症とサポート

3.Behaviours(行動)の対応策

10)Social Supports(人のサポート)

友人、家族、公共サービスなどのサポートは、大きな助けになることもある。不安を抱える人は友人や家族との連絡を減らしがちになるので、それが孤独につながり、心身の健康に悪影響となる。

でもサポートを増やすということは、単に人との連絡を増やせばいいということではない。すべての連絡先が自分にとって有益とは限らないからだ。例えば、同じく気分が落ちていてたくさんの問題を抱えているような人とばかり会っていたら、自分の気持ちにも影響が出る。また、人に囲まれていても孤独を感じることもある。

有益なサポートを得るためには、以下のようなものがあるだろうとのこと。

  • 友人や家族、同僚と会うようにする。
  • 新しい出会いがあるようなところへ行ったり、新しい友人を作るようにする。
  • 周りの人に自分の経験を話す。(それが他の人のためにもなったり、同様の問題を抱える人を発見できたりする。)

日本だと「なにか問題があったら親や家族に相談するべし」というような風潮があるけれど、さすが毒親先進国のイギリスは違う。友人も家族も公共サービスも「自分以外の人」ということで、すべて同程度に扱われていた印象だ。

私も以前は人に話したりしていなかったのだけれど、話してみたり、または人の話を聞いてみたりすることによって、思わぬ共通点が見つかることもある。逆にどれだけ親しくてもわかり合えない人もいる。もちろん人を選ばなければならないし、ネガティブな反応が返ってきても凹まない方法を勉強してからがいいかもしれないけれど、意外なところに話せる人というのはいる。

11)ケーススタディ:ボブbobボブがこのサイクルを破るにはどうしたらいいか。以下のようなことが主に考えられると思う。

  • ストレスジャグの許容量を増やす→上司に相談するなどして仕事のストレスをできるだけ解決し、趣味の時間を増やす。「不安症と生活習慣」で勉強したように、食べ物もチェックしてみる。
  • 思考について→「人混みが苦手」について、「段階的解決のワークシート」を使って「不安なことを解決してみる」。
  • 行動について→友人に問題を話して気にかけてもらうようにしたり、だめそうだったらすぐ帰れるようにしてもらって、BBQに行ってみる。または事前に、徐々にショッピングセンターに行けるように練習してみる。
  • 身体的反応について→「不安症対策の呼吸法」や「不安症対策のリラックス法」を試す。