アダルトチルドレンについて

毒親のもとに育った人たちは、きっと気づかずに「アダルトチルドレン」になっていることが多いと思う。私はこの単語を以前から知ってはいたけど、自分のことじゃないだろうと、見てみようとは思わなかった。でも、見てみたらドンピシャだった。

アダルトチルドレンとは、「人間としての基礎を身につけられることなく体だけ育ってしまった人」というような感じだと私は思っている。

子供は、周りから理解されるという「無条件のサポート」によって、自己肯定を創りあげながら育っていく。そうすると、だんだんとサポートがなくても大丈夫になってきて、大人になると、他人から理解されなかったり、批判されたとしても大丈夫になり、その逆境を乗り越えていけるようになる。左下の木のように、根がよく伸びていて、強い風が吹いても倒れることがない。

この自己肯定が育たないと、自分がなく、人の評価に過剰に敏感になり、少しの逆境でも大きな壁となってしまう。右下の岩場に生えた木のように、少しの風でも大きな危機となる。

tree

これは、「愛着理論」でも同じ話になる。子供は親から「絶対的な安心感」をもらって、育っていく。最初は身体的にくっついていることで心理的な「安心感」をまず育て、そのうち離れても、なにかあったら親のところに戻ってくることで、親から少し離れても大丈夫になっていく。さらに育つと、親のところに戻らなくても、なにかあったら親のことを思い浮かべるだけで大丈夫になり、最後には、親のことを思い浮かべずとも、自分だけで「安心感」を持って困難に対応できるようになっていく。

この「安心感」が育たないと、外に出て行くこともできず、出ていかなければならない際には、いろいろな問題が生じるようになる。だから、「世の中は理解されないことだってあるんだから、子供にも理解されないことを学ばせるべきだ」と考える人もいるかもしれないけど、それは間違いだ。「大人」と「子供」を同様に考えてはいけない。

私の場合、まったく気づいてなかったけど、いろんなところで人間関係がうまくいってなかった。うまく「回す」ことはできるんだけど、その場その場に合わせてバーチャルになってしまい、いろんなところでいろんな自分がいるようになってしまっていた。どれかが回らなくなってくると、ギリギリまで回し続けて、最後にリセットボタンを押すようにポンと消える。自分がいた人間関係の中に、「自分」が存在していることはなかったのだ。

それは主に、「人から誤解されることが死ぬほど耐えられない」という問題からきていた。

自分がないから、人の評価が自分のすべてになる。そうすると、人から誤解されることが致命傷となる。だから、人から誤解されないように、常に細心の注意を払い続けながら、人がこう思うであろうということを常に念頭に置いて、行動していく。言動は演技であり、人生は舞台になる。本当の自分は、どこにも存在しない。

でもこれは、一見「自分を殺して相手のことを考えて行動する」という、美しいものに見えるから、自分でも気づかないし、周りからも気づかれにくい。

これは、うまくいってても、だんだんと歪みが出てくるようになってくる。なぜだかわからないけど自分がつらくなってきて、リセットボタンを押したくなる。極限的な精神力を費やすために、人といると疲労と消耗が激しく、自分のとさえも一緒にいられない。ずっと一緒にいると、いろんな問題が噴出してくる。

この噴出によって、私は自分の問題に気づいた。どうするかは人によるだろうけど、私はこれを治さなければ生きていけなかったため、今もカウンセリングを受けて治療をしている。つらいこともたくさんあるけど、今後すべてが終わって自分がラクになるためにも、解毒の道を選んでよかったと思う。こうして問題と戦ってきた私の経験と理解が、どこかでなにかの参考になればいいなと思っています。

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12件のコメント

  1. わかりやすいですね。似た境遇でしたので、読んでいてこみ上げてくるものがありました。

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    1. こんにちは。
      この文章を読んでいて、ものすごく自分にも当てはまると思いました。前まではそんな自分でもなんとかやっていけてたのですが、大学生になってから大きな壁にぶつかっています。これがアダルトチルドレンと知ってから私もカウセリングを受けて治療したいのですが、知識不足で、精神科に行ったところでどのように説明すればいいのかなど全く分からなくて困っています。
      できたら、詳しく教えていただけませんか?

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      1. > らーさん

        こんにちは。なにをどう説明したらわからない人から話を聞き出し、感情の解放と解決につなげる手法を習得しているのがカウンセラーなので、なんの準備もせずそのまま行くのがいいと私は思います。ここに書かれたことをそのまま伝えれば十分だと思います。逆にそれで理路整然とした説明を要求するようなカウンセラーであれば、別の人を探したほうがいいと思います。たぶん多くの人は「きちんとしていなくても大丈夫」というのを学ぶ必要があるのですよね。私もカウンセリングの前にいろいろ準備をして行ったのですが、いらなかったなと思いました。

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  2. > もももさん

    コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。もももさんも苦労されたのですね。

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  3. 私も、もう大人ですが、子供感覚のまま、愛着障害が、あります どうしたら、みたされり、克服したりするのかが、未だにわかりません。治したいけど、回りに、甘えてばかりでも、ダメって思って自分をおさえつけるのも、とても、辛いんです。いい方法知っていますか?

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  4. > アスパラさん

    つらい段階にいらっしゃるのですね。このブログは現在まだ「回復途中」ですが、回復の段階はこちらに載せてあります。

    「毒親からの回復の段階」 https://gedokunosusume.wordpress.com/2014/10/20/gedoku-steps/

    なにがいいかは人それぞれなので、人の体験談などを読んでみてよさそうだなと感じたものを試してみるのがいいと思います。こちらに私が読んだ本をリストにしていますので、興味があったら読んでみるのもいいかもしれません。

    「同じ問題を抱える人たちへ」 https://gedokunosusume.wordpress.com/to-you/

    もうとにかく右も左もどうしたらいいかわからないけれどなにか始めたいということでしたら、リストの中の西尾和美先生のワークブックがいいかもしれませんね。書いてある通りにやっていけば、回復へのワークができます。アスパラさんにとってやりやすいものが見つかりますように。

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  5. はじめまして。この件やっと読めました。ブックマークしてるのに読みたいはずのリンクを開いては消しの、非力で情けなく辛い日々をくらしています。

    今回も1行単位で色ペンの線を引き、沢山の感想文やツイートを書きたいような心境です。つらいけど、うれしい。そんな不思議さをいつも感じさせてもらえてありがたいと思っています。

    おたがい、健康第一。わたしもがんばります。

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    1. > サクマさん

      はじめまして。読めないところ、ありますよね。私も本を買ったはいいものの、今でも読めていないところもあります。でも読めなかったところで読めてきたところもあります。自分のペースで少しずつ、ですね。健康第一!

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  6. はじめまして。
    私はSNSを全くしないし、もちろん投稿した事もなかったのですが、両親の他界後に呪縛から解放され心が浄化されたつもりでいたのに数年経った今、また苦しんでいます。
    そんな中、kelokoさんのブログに辿り着き読んでいてあまりに共感する事が多く書かせてもらいました。

    kelokoさんのカウンセラーのような、的確なアドバイスをしてくれる存在は心強くとても羨ましいです。

    私は人との関係が急に煩わしくなりフェイドアウトしたり、人を好きになる事も出来ないままアラフォー独身です。生きていく覚悟が未だに出来ずパワハラ会社を退職してから現在無職で鬱と腰痛、人の目が怖く貯蓄を切り崩しながら引きこもりです。

    普通の感覚になれば将来とか未来が考えられたり想像できるのかな。と西尾和美のワークブックを始めました。2年連続で他界しましたが、両親への手紙が書けない理由などkelokoさんの心情と同じでした。

    kelokoさんはご自身の感情を文章にして伝えるのがとてもお上手ですね。
    早く普通の大人になりたいです。

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    1. > おじぎ草さん

      はじめまして。読んでくださってありがとうございます。ワークブック取り組まれていらっしゃるのですね。私もよくフェイドアウトしていました。でも今思えば無理に付き合うよりよかったのだと思います。今の自分にはできないことを「できないのだ」と開き直って受け入れることは現実に生きることですよね。最近読んだ心屋さんのブログで15年引きこもったかたのお話がおもしろかったのでご紹介いたします。

      心屋仁之助「■うつで15年間ほぼ寝たきりだったところから、心屋のマスター認定講師になった」
      http://amba.to/1SLFL6h

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  7. わたしの父親は発達障害があります。おもにadhdの要素が強いですが。わたし自信、adhdです。
    小さい頃から、父親はなぜ、すぐにきれるんだろう。なぜ、気分がコロコロ一秒で変わるんだろう。と、不思議でした。保育園くらいの時からそう思っていました。ですから、さっと空気を読む子どもでした。人間関係に対しては。
    母親もヒステリックで神経質です。
    両親仲も悪いです。わたしが小さいころから。
    家族って言葉が大嫌いです。
    わたし自身も神経質ですが、いやな空気にならないために芝居をして暮らしてきました。ほんとのわたしは祖母と祖父にしか見せませんでした。
    なるべく、甘えるように接すると、両親は喜ぶので、そうしてきました。ですが、中学生くらいから、あんた甘え声でいつまでも子供みたい。と言われるようになり、わたしはキャラ変更しなくてはならない…と悩むようになり、親とどうせっしていいかわからなくなりました。
    だからか、一人暮らしをしたときはあんまり寂しくなりませんでした。すごくすごく心地良いんです。たぶん、わたし、両親が死んでも泣くような演技はしても、本心ではホッとしてるような気がします。
    散々罵られて生きてきたので、自尊心のかけらもありません。母親は自分の価値観を押し付けてきますし。男性のような母親なので、普通の女性通しの会話ができません。共感力が低いから。結婚しなくてもよかったような女なんです。客観的にみたら。
    わたしは、まだ、結婚していませんが、もし、結婚して子供ができても、二度と再び同じ過ちは繰り返さないよう心に誓い、両親を反面教師にして、子育てしたいと思います。あと、日本で子育てしません。自分の子供の前に一人の人間だと、その子の個性を尊重させるように子育てします。

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    1. > リーフさん
      カウンセラーが言っていた「子供は賢い」という言葉を思い出します。子供のころのリーフさんに本当にお疲れ様と言ってあげたいです。演技などしなくても、ご自分が泣きたいときだけ泣けばいいと思います。一人暮らしをしてほっとするお気持ちよくわかります。これからはご自分を回復されて人生を楽しまれますように。

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