夫と父親

ヨガの師匠のカウンセリング」で、最初になにから話したらいいかわからなくて困っていると、まず現在の状況から聞いてくれた。

送っておいた「個人カウンセリング用まとめ」も目を通してくれてはいたようだけれど、「愛着障害のカウンセラー」のようにしっかり読み込んでいる様子はなく、「対面で話を聞かないとわからない」と思っているかのようだった。意外にも、憶測で決めつけることがなさそうだという安心感につながった。

契約が終わって今は仕事をしていないこと、面接を受けたりしていること、夫と一緒にいると絶望して死にたくなるので別に暮らすように言われたこと、夫は実家に泊まっていて、週一のカップルカウンセリングのたびにこちらに来て、週一の仕事をして友人のところに泊まり、また実家へ戻るというサイクルで生活していることを話した。

家族構成を聞かれて、そこから実家の話になった。

「両親妹 VS 私」という構図を話したところ、父親のことをたくさん聞かれた。どう考えても、母親のほうに問題があると思っていた。でもなぜか、母親の話はほとんど聞かれなかった。違和感を覚えた。

あとから聞いた話、母親との間に問題があった場合、ではそのときに父親はどうしていたのかということはなかなか注目されず、問題が表面化してこないとのこと。例え母親が虐待をしていたとしても、そのときに父親が子供を助けなかったら、父親も虐待していたことになる。だから父親について探ってみることは非常に大切なのだとのことだった。

父親は勤務先が遠く、ほとんど不在だった。気まぐれで、子供をかわいがるときは勝手に寄ってくるくせに、そうでないときは「俺には関係ない」というのが口癖。自分の子供なのに関係ないとはなんだこいつ、と思っていたことを話した。

これは大学の相談室にいた心理カウンセラーにも言われたことだったけれど、そういう父親が嫌いだったとしても、人間というのは慣れた環境に飛び込んでしまう習性があるため、似たような夫や会社を選んでしまうとのことだった。大学生のときにつき合っていた人も、けっきょく親とまったく同じことをしてくる人で、当時の私は苦しんでいた。

彼は、私のことを「わがままだけど好きなんだ」と周りに言い回っていた。

私が飲み会で遅くなると「迎えに行こうか?」と連絡が来る。「いい」と言っても「心配だから」とやって来る。でも周りには「夜中に呼び出されちゃってさ」と勝手に話を変えて言う。そうすると周りは勝手に「わがままな彼女に尽くすいい彼氏」像を作り上げてしまい、「あんないいやつに好かれて幸せだな」「少しはわがまま控えてやれよ」とみんなから言われるようになっていった。

私が「違う」と言っても「あーはいはい、お幸せですねー」と言われ、まったく聞いてもらえなかった。

私はここでもまた「世界から隔離されていく恐怖」を味わい、どん底に落ちた。誰も私の言うことを聞いてくれない。誰も私を信用してくれない。自分の声が届かない。罠に嵌められた。そこからどこにも逃れられない。どんどんどんどん落ちていった。

夫はそのようなことはなかったけれど、自分の好きなことに没頭してしまうところは、父親に似ていた。父親は、平日は仕事でおらず、休みは自分の趣味で早朝から一人で出かけて行ってしまうような人で、普段なにか一緒にした記憶はなかった。「自分の人生だけを生きていて、一緒に人生を歩んでいる感じがまったくない」というところは、夫とまったく同じだった。

そうして似たような環境にまた入り込んでしまっているけれど、自分ではそんな自覚がない。だから父親からは得られなかったものを夫から得ようとするのだけれど、それが叶えられず絶望してしまう。そこが原因のようだった。

これは大人の私ではなく、傷を抱えた「子供の私」が同じことに傷ついて起きている現象なのだと。

なので、その「子供の私」を癒やさないと、いつまでたっても心にある昔の経験通りに反応してしまう。「大人の私」だけで考えてみれば、単なる「趣味に没頭してしまう夫」であり、そこに傷つく要素はなにもない。でも子供のころに「(自分を放って)趣味に没頭してしまう人」に傷つけられた経験があり、それがずっと心に残り続けているから、「(単なる)趣味に没頭してしまう夫」に勝手に傷ついてしまうのだということだった。

すると、やはり夫と一緒に暮らしていくことは不正解なのではないかと思った。

カウンセラーは、二人でいることに問題があって苦労していても、「じゃあ別れて次の人」とせずにこうして一緒にカウンセリングを受けて解決しようとしていること、そして私たちのような問題がある人はだいたい自己評価が低いので、他の相手を探そうとすることはないだろう、と言っていた。

確かに私たちは自己評価が低かったけれど、夫がもう少し頭がよかったらとっくに私が捨てられていただろうし、逆に私が別れようと言えば夫は「No」を貫くことはできないだろう。そうなると、別れてお互い「安定型」の人を探すという手もあると思っていた。

あれだけつらい思いをさせられたのだ。私が共依存から回復したとしても、まだこの夫と一緒にいたいとなど思えるだろうか。

すると、「それもよく聞く質問だ」と言われた。

答えは言ってくれなかったし、それはカウンセラーにもわからないとのことだった。

回復したら、夫が趣味に没頭していても全然平気になって、「じゃあ私も自分の趣味を」となるかもしれない。回復しても、やはり夫のそういうところがだめかもしれない。もしかしたら夫の趣味を一緒にやり始めるかもしれないし、まったく違うことを一緒にやり始めるかもしれない。

でも今はとにかく回復しないことには始まらない。骨折が治ったら歩くかもしれないし走るかもしれないけれど、治さないとどちらもできないだろうと。

とにかく回復。確かにこれが先決だった。

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2件のコメント

  1. こんにちは。
    少しずつ読ませてもらっています。
    回避性愛着障害の夫から離婚を切り出されていて、離婚理由を聞いても「仕事に専念したい、色々考えることを減らしたい」と言われ、わけもわからずネットで検索してこちらにたどり着きました。
    浮気もしていました。

    夫は回復するつもりがないので、そのうち離婚することになりそうです。
    小さい子どももいますし、回避性愛着障害の症状が出る前の夫はすごくいい人だったので私はまだ受け入れられません。
    (それも本当の自分じゃないと言われていますが)

    夫は離婚した父親の記憶がなく、母親も仕事漬けの人でした。

    二人で回復にむけて取り組んでいて素晴らしいなと思いました。
    夫も回復にむけて気持ちが変わってくれればと思いました。

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    1. > susun07さん

      読んでくださってありがとうございます。私の周りにも、最善の道を模索した結果、離婚した人もいれば持ち直した人もいました。また離婚することで仲良くやっていけるようになった人もいます。カップルカウンセリングに行ってみるのが早いかもしれませんが、カウンセリングで自分が回復したことで旦那さんも変わったという人もいますし、私もカウンセラーに夫の対処法を教わりそれによって話ができたこともありました。興味がありましたらご自分だけでも受けてみてもいいかもしれませんね。受け入れられないお気持ちなどを真摯に聞いてもらうだけでも、なにか違うかもしれませんね。sunsun07さんにとって最善の道が見つかりますように。

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