夫の進歩

たまに夫と会うようにとカウンセラーにも言われていたので、初回の「カップルカウンセリング開始」後に夫と会って話をした。

カウンセリングの中で夫はほとんど詳しい話をしなかったし、現在離れて暮らしていることすら言わなかった。問題を大きくしたくないのだろうな、簡単に済ませたいのだろうなと思っていた。また絶望だった。

でも会ってみると意外と普通で、びっくりした。

「初回では全然状況を伝えきれなかったから、もっとカウンセラーに話をしておかなければ」と言っていた。夫をまた説き伏せなければならないと思っていた私は、拍子抜けした。

それで、「緊急アセスメント」後に出たメンタルヘルスの報告書と「カップルカウンセリング準備」で用意したまとめをカウンセラーに渡そうかと言ったら、「それがいい」と言ってきた。びっくりした。

書類には「Suicidal(自殺を考える)」などという単語がいくつも書いてあるし、おおごとにしたくない夫がこれをわざわざ人に見せたがるとは思わなかったのだ。また夫の悪いところも書いてあるし、こんなものを他人に見せたいと思う人ではなかったはずだ。

カウンセリングルームは家から近いし、私が事前に書類を持って行っておこうかと言った。すると「それがいい、カウンセリングのときに渡してもその場で長々と読むわけにもいかないだろうから」と。さらには「そのままカウンセラーにあげられるように、報告書の原本ではなくコピーを渡して」と。

びっくりした。

普通のことだと思う。でもこの夫が、そこまで考えたことを言い出すなど夢にも思わなかった。自分の好きなことだったり、仕事のことでは、こういうことができていたのかもしれない。でも私のことでこんなにも考えた言動がとれるということは、前代未聞だった。

いったいなにが変わったのだろうと思った。三週間も家を出るはめになって、やっと問題の深刻さを認識し始めたのだろうか。やっとなにが起こっているかわかってきたのだろうか。私のことを心配し始めたのだろうか。それともやるべきことがわかってきたからなのだろうか。

よくはわからなかったし、一時的なものかもしれなかった。ただ確実になにかが変わっていた。

カウンセリング事前ミーティング」で「『I don’t know(知らない)』と二度と言うな」と言ってやってから、私に丸投げもしなくなってきたようにも思った。まだ投げはするけれど、すぐに「しまった」と気づいて、訂正してくるようになった。その場ですぐに考えつかなかったり、時間のないときは、あとで考えて連絡するからと言ってくるようになった。

うっすらと連帯感がついてきたように感じた。

こういうときだから夫は神経が張っていたのかもしれないし、普通の生活に戻ったとたんにまたゆるんで元に戻るかもしれないとも思った。それでも今までも一応きちんと理解できたことは身についてきているから、もしかしたらそうして少しずつよくなってきているのかもしれないとも思った。

でもだめだったときが怖いから、信じないようにしていた。

それも夫にはわかっていて、失ってしまった私の信頼を取り戻したいと泣いていた。

以前は、そういう涙は自分自身がかわいそうで出てくる涙にしか見えず、実際そうでもあったので、見るたびにサーっと冷めてしまっていた。でもこのときは、もしかしたら今のは本当に後悔して出てきている涙なのかもしれない、と感じるようになっていた。

これは私の中の変化なのか、夫の変化なのか。

信じたい気持ちはあれど、裏切られたときが怖くて、まだ30%くらいしか信用できないと思った。これからこの数字がどんどん増えていくだろうか。そんなことを考えていた。

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