「愛着障害」

共依存」を教えてくれた友人から、「愛着障害」という本が届いた。

aichaku shogai
「愛着障害 子ども時代を引きずる人々」岡田尊司著

「はじめに」のところを読んで、仰天した。

「なぜ、人に気ばかりつかってしまうのか。なぜ、自分をさらけ出すことに臆病になってしまうのか。なぜ、人と交わることを心から楽しめないのか。なぜ、本心を抑えてでも相手に合わせてしまうのか。なぜ、いつも醒めていて何事にも本気になれないのか。なぜ、拒否されたり傷つくことに敏感になってしまうのか。なぜ、損だとわかっていて意地を張ってしまうのか。」

読み始めて3ページで、当時の私のことがすべて書かれていた。恐ろしくなった。

と同時に、「ドンピシャなものに行き着いた」という興奮にも包まれた。

「愛着」という単語がわかりづらくてピンとこなかったのだけれど、英語を確認してみてわかった。英語では「Attachment Theory(アタッチメント・セオリー)」と言うらしく、これを日本語に訳したのだろうと思った。「愛着」と日本語で言うと、対象が「もの」であることが多い気がするけれど、それと似たものを「人」に対して持つということなのだと思う。

「Attachment」には「メールの添付ファイル」という意味もあったりするので、なにかにくっついている感じ、また執着に近いような感じ、くっついていて離れられないようなニュアンスもある気がする。

簡単に言うと、安定した「愛着」は、主に生まれてからの母親との「適切な関係」で生まれるとのこと。生後6か月から1歳半くらいまでが重要らしく、2歳くらいまで母親のもとで適切な関係でいられると、安定した愛着形成がされるらしい。

適切な愛着形成がされると、子供の中に「安全基地」が確立できて、その後の人生において人とのコミュニケーションがうまく取れるようになる。「安全基地」が確立できている人は、外界のストレスにも強く、仕事でも対人関係でも積極的に取り組めるとのこと。

これはまさに「アダルトチルドレン」のところで書いたことと同じだ。

子供は「小さな体の大人」ではなく、「ペットボトル」のようなものと考える。最初は空っぽで、生まれてから適切な愛情をどんどん入れていって、満たされたところで完成する。完成したら、一人できちんと立っていられるようになる。完成しないままでいると、いつまでたっても少しのことでグラついてしまって立っていられない。

bottle

久しぶりの再会」で友人が言っていたことの問題は、ここだ。

ラベルも貼ってあってフタも閉まっていて、見た目はしっかりとしていてお店に並べられるけれど、実際は中身が少ししか入っていない。足の先から首元までラベルが貼ってあるから、見た目にはまだ完成品でないことがわからない。ちょっとぶつかっただけで倒れてしまうものとは思わない。

人間も同じで、中身がまったく満たされていないこともあるけれど、親が生存していたり、体が大人になっていると、見た目ではまったくわからない。「いい大人なのに今さら親の愛情を問題にするなんて子供みたいな」と思われるし、「もっと大人になれ」と言われたりする。見た目は普通の大人だからだ。

一番問題なのは、本人が中身が少ないことに気づかず、「私は乗り越えた」「大人になった」と思い込んでいる場合だ。そうすると解決の道を求めることもないから、どんどんはまっていってしまう。

この「愛着障害」は、そんな人の気づきになるような本だと思う。野口英世からオバマ大統領まで、いろいろな例を出して解説もしてあり、それだけでもおもしろい。「へーあの人が」「確かになあ」と思いつつ、読み進めていった。

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7件のコメント

  1. 愛着障害は、治すことができますか?

    大学2年生です。2年後に社会人になるときまでに、自己肯定感や自尊心を回復して
    少しでも、いや完全に立ち直った状態で社会にでたいと、心から思っています。

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    1. > はこさん

      治すことができると思いますし、私は実際によくなっています。こちらの本の最終章も「第六章 愛着障害の克服」で、どう克服していったらいいかが書かれています。ポイントはそのときの自分に合った取り組みかたを見つけることかもしれませんね。

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      1. こんばんは。ご返信ありがとうございます。ずっと悩んでいて本当に治したいと思っていまして、治らないといわれたらきっと絶望してしまったと思います。本も、さっそく書店で購入し、(ざっとですが)一通り読みました。明日、カウンセリングに行くことになりました。ずごく不安だし、治る気なんて正直しないけど、でも可能性を信じてみたいです。ありがとうございます。

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      2. > はこさん

        すごくわかります。たぶんカウンセリングを始めた当初の私が今の状況を見たら、信じられないだろうと思います。はこさんは行動派なのですね。勇気づけられます。応援しています。

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  2. こんにちは、おじぎ草です。

    上記の本、読みました。読み出すと幼い頃にかかえてしまった愛着障害に一生振り回された人の人生が多く描かれていて、何とかしたい。って危機感を感じました。

    本を読む前に無意識に友人を安全基地のようにして、自立と依存のジレンマで酷いことを言ってしまい関係が途絶えてしまい、その他の想いも絡んでいて仲直り出来ずにいます。

    だからもう友人ではなく、克服するために安全基地は心療内科の先生にしてもらおうと思っているのですが、また無意識に友人に反抗的な態度をしてしまいそうで怖いです。

    ちなみに、愛着スタイルは不安定21点、回避22点、安定3点でした。→恐れ、回避型?
    一生振り回されるのなんて、イヤです。

    両親は他界したのですが、たぶん母は不安定、父は回避型だと思います。

    私がカウンセリングで心の殻が柔らかくなって、子供のようになって、褒めて褒めて〜みたくなったことがあったのですが(褒めてもらった事が殆どない)、拒否され怒られました。
    そして父に告げ口、聞こえるよう悪口でした。

    もし、親に受け止める度量があれば私は大きく改善してたかもしれないと思うと、親もアダルトチルドレンだったから仕方ないんですけど、運がないなぁ〜って。

    今、何から手をつけたら良いか分からなくってて。病院の先生からは、人間関係も生活リズムや環境も少しずつ改善で良いんじゃないですか。と言われてるんですけど。

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  3. 何をしたら治療が進むのか焦ってしまいます。
    アラフォーで、無職で時間を費やしてるし。
    結果が、ついてこないのは納得出来ないというか。

    私はインナーチャイルドが男の子らしく。
    育ちも次男として育てられたようで。
    確かに兄と常に比べられ、兄からのDVも助けてもらえず、、、そんな環境でした。

    アラサー?くらいまで男になりたかったとずっと思って生きて来ていました。
    男の方が自由に生きれると思い込んでいました。
    男の方が大事にされると。

    kelokoさんの女性性と男性性のところに関係あるのかな?と思ったけど、なんかちがうみたい。。

    自分自信の核が無い、というのは正にそうだな。
    と思います。
    もっと自分を大切にしようと思います。

    kelokoさん、次から次へいろいろ挑戦されててすごいですね。しかも英国で仕事が出来るくらいの語学力もあって格好良いですね!
    またブログ楽しみにしてます。

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    1. > おじぎ草さん

      ありがとうございます。結果がついてこないと納得できない、というところわかります。早くよくなりたくて焦りますしね。褒めてほしいとか子供がえりは必須ですよね。そんなときはやはり知識や経験があって信頼できる人に頼るのが一番だと思います。私もこれを親にやり続け、結婚してからは夫にやり続け、ことごとく傷ついてきました。カウンセリングが一段落した今では、夫が受け入れてくれる場合も増えてきましたが。私は今でも男に生まれたかったと感じることがあるので、まだここに解消されていないものがあるのだと思います。私は妹しかいなかったので、男兄弟がいらっしゃったおじぎ草さんはまた別の理由があるのかもしれませんね。また続きを書いていこうと思います。読んでくださってありがとうございます。

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