実家行きを決める

このころ、夫の大叔母が亡くなり、お葬式へ行ってきた。95歳だった。

私は、小学校へ上がったころから、母方の実家で祖母も一緒に暮らしてきた。その祖母が、94歳だった。ここで初めて、食べることが大好きで元気な祖母も、亡くなる可能性があることを意識し始めた。100歳まで生きたとしても、あと10年もない。そう思うと、時間を意識した。

その半年くらい前から、日本行きは考えていたのだけれど、ついに決意した。一緒に住んでいたときと同じように、祖母と実家で過ごすために、実家へ行くことにしたのだ。

当時も、実家とはほぼ絶縁状態だった。

「連絡とは子が親を気づかってするもの」という考えの毒親は、私が渡英してからも一度も電話をかけてきたこともなかった。私から「お父様お母様こちらが私の電話番号です、国際電話番号はこちらです、これこれこのようにしてかけてきてくださいね」とも申し出なかったので、私のことは「連絡もしてこず、連絡のしかたも教えてこない親不孝な娘」ということになっている。

従妹が海外に住んでいた際には、ちゃんと国際電話をかけて連絡をとっていたそうなので、かけかたがわからないというのは嘘だと知っているけど放置。連絡をとりたいのはあちらなので、私がなにかをしてやる必要はない。

毒親には会いたくなかったけれど、祖母が元気なうちにまた一緒に時間を過ごしたいと思った。その数か月前、実家近くの友達がイギリスに来るときに、実家とSkypeをつなげて事前打ち合わせをしたことがあって、そのときに祖母が「会いたいなあ」とぼそっと言った。それを思い出すと、やはり会いに行きたいと思ったのだ。

ちょうどこの1年前に帰国したときは(「帰国報告」参照)、1泊の超短期だったので面倒を起こしたくなく、私が自分の心にシャットダウンをかけて、毒親の好きなように振る舞ってやった。それでも大きなを負ったけれど、二人の祖母にも無事会えて、面倒なことは起きなかった。

でも、今回は5泊。ほぼ毎日出かける予定ではあれど、ずっとそれで押し通すわけにもいかなくなるかもしれない。なにせ、相手は毒親だ。なにをしてくるか予想がつかない。

とにかく慎重に、日本行きの2か月も前から親と連絡をとり始め、毎月一週間ほど施設へ預けているという祖母が在宅している期間を確認し、それに合わせて飛行機のチケットを取ることにした。

でもこの実家行きが、私の息の根を止めることになる。

実家へ行こうと思っていることをSkypeで話したとき、なんで行こうと思い始めたかの話をするために「この前お葬式に行ってね」と言ったら、「イギリスの葬式って、教会でやるやつか!」と毒父が興奮して食いついてきた。

普通、自分の娘が葬式に行ったと聞いたら、「誰のお葬式だったのか」を聞かないだろうか。それを、まるで毒父の大好きな古い洋画の話をするように、目をきらきら輝かせて興奮し始めるとは。本当に気持ち悪かった。

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