喉が狭く感じる症状

私は、日々日々落ちていった。でも、当時はなにが起こっているかわかっていなくて、なんでこんなに気持ちが晴れないんだろうと思っていた。うつのようだった。

当時の気持ちを今考えてみると、常に不安で、「これでいいんだ」という実感がなかったんだと思う。いつも、次のところに行くまでのつなぎであるような気がしていて落ち着かず、毎日はそのためにただただ流れる時間であり、でもその「次のところ」はどこなのか、いつなのか、まったくわからなかった。

学校に行って勉強したかったことを学んで、やりたかった仕事を始めたのに。夫の会社のある町にも引っ越して、夫は通勤徒歩10分になり、日没が夜9時にもなる夏の間は、仕事のあとに一緒にウォーキングも始めた。フラットはきれいで広くて、自分の書斎もあって、そこで毎日日本語のレッスンを作っていたんだけど、冬は暖房を少し入れただけでとてもあたたかく、お花なんかも飾って、すてきなところだった。町の中心部だったので、週末に出るマーケットまで徒歩1分で出て、パンを買ってきて朝ご飯にしたりした。

それでも、気持ちはいつも暗かった。出口のないトンネルに入り込んだようだった。お菓子作りを始めたり、Zumbaも始めたりしたけど、全然気持ちは晴れていかなかった。それがなぜだかまったくわからなかった。すべていい状況のはずなのに。

そんな中で、喉が腫れたように感じて苦しくなり、呼吸がうまくできなくなることがあるようになってきた。窓を開けるんだけど、それでも苦しい。喉が狭まって、呼吸ができなくなる感じだった。

ところが、医者に行っても、なんの異常もなかった。不安症の人にこういう問題が見られると医者は言い、なにか不安なことやストレスがあるかと聞かれた。でも当時はなんと、自分が不安だなんて、まったくわかっていなかったのだ。なんか気持ちは沈むけど、それがなんなのかはまったくわかっていなかったのだ。

自分の気持ちや状態がわからないのは、毒親育ちに多い問題だと思う。自分がなくなってしまっていて、常に周りに合わせて動いているだけになっている。自分がない。

これはあとで知ることになる話だけど、小さいころから自分を否定されたり無視されたりして育つと、こうなる。人間というのは、最初は抵抗していても、何度も繰り返し否定されていくうちに、抵抗が無駄だと学習してしまう。そのうち、否定されなくても最初から自分の存在を主張しなくなり、自分の気持ちや存在がなくなっていき、自分でさえも自分という人間がいないものとして行動するようになっていく。

どういうことかというと、子供が「このおもちゃがほしい」と言うとする。でも親は「すぐ飽きるんだからそんなものは必要ない」と黙らされるとする。毎回こうだと、子供はそのうち「ほしい」と言わないほうがいいんだと学習し、または親を困らせたくないと思って「ほしい」と言わなくなり、「ほしい」という気持ちもわからなくなっていく。すると「なにがほしいの?」と聞かれても、自分がほしいものがわからないので、親が買いやすそうなものや、その場に相応しいようなものをほしいと言うようになる。そうすると、ますます自分がほしいものがわからなくなっていって、自分を見失っていく

ただ、これも子供による。すぐ「ほしい」と言わなくなってしまう子供と、親がいくら言ってもそんなことは関係なく「ほしい!ほしい!」と駄々をこね続ける子供がいると思う。うちの場合も、私はすぐ学習してしまったが、妹はよくスーパーの床に座り込んで駄々をこねていた。それを私は「なんで人の言ってることがわからないんだろう」と、いつも不思議に思っていた。でも、人の都合がわかる子供のほうがおかしいのだ。

そうやって育つと、自分がなくなり、周りの都合や状況から「自分がすべきこと」を判断して、それをこなしていくだけになる。

でも、日本では「自分を殺して周りに合わせて動く」ことが美学とされているため、大人になってそこに問題があっても気づくのはほぼ不可能になる。ちゃんと自分がある上で、周りに合わせて動いているのか、それとも自分がまったくなくて、周りに合わせているだけで生きているのか。この二つは非常に重要な違いなんだけど、外から見たらまったくわからないし、だから周りも自分もそこに問題があるとは気づけない。

けっきょく医者では、胃酸が上に上がってくると、喉の辺りに異変が出てくることもあるとかで、胃酸を整える薬が処方された。でも、それで喉が落ち着くことはなかった。歯磨きやうがいのたびに、「おえっ」となっていた。これは結局、ここから2年以上も続く。今だにたまに、この症状は出る。

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