自分に対する興味

ちょうどこの気づきがあって、カウンセリングに行ってみてから、私は他にもいろいろなセラピーなどを試すようになっていった。

当時はわかっていなかったけど、今思うと、自分への興味がわいてきたんだと思う。

それまで「自分はこういう人間だ」だと思っていたものが、そうじゃなかった。この発見は確かにショックだったけれど、「じゃあいったいどうなんだろう?」というところへつながっていく。これが、当時の私の中で起こっていたことだと思う。

それまでたぶん、「自分がどういう人間か」なんて考えたこともなかった。普通、みんなそうだと思う。そんなこと考えなくても、わかっているものだ。でも中には、当時の私みたいに、「わかっていると思っているだけで、実は全然わかっていない」という人もたくさんいると思う。

以前の私は、とにかく親から逃れて、自分の人生を確立することが目的となってしまっていた。それだけのために大学に行き、就職してからも転職に転職を重ねて、どんどんできることを増やしていった。学べることがなくなるとすぐ転職していたのは、とにかく早くいろいろできるようになって、親に頼らなくても生きていけるような経済的な安定が必要だったからだ。それは、本当に切実だった。

だから、「親から逃れること」が人生の目的になってしまっていた。しかも、そうして自立して、やっと自分の人生を手に入れたと思っていたけれど、そうじゃなかった。そこからもずっと、「親」という存在に縛られて生きていたことに気づいたのは、ごくごく最近だ。

じゃあ、自分はいったいなんなのか

「自分は親とは違う」と思って生きてきたけど、じゃあその「自分」とはいったいどういう人間なのか。

毒親育ちが「自分がない」のは、こういうメカニズムだと思う。自分以外のことを常に考えていなければならなかったり、生まれてから常に自分を否定されて生きてきたため、「自分」というものが育っていない

私の場合も、気づいたこのときから、赤ちゃんに戻って、自分を一から育てていかなければならなかったんだと思う。生まれて初めて、自分の存在に気がついて、自分に興味を持って。誰も、自分でさえも、興味を持ってもらえなかった、「自分」。その自分を、自分で興味を持ち、探求し、発見していく。このプロセスが、ここから始まったんだと思う。

でもこのときはまだ、親からの悪影響を払拭し、これで自分を取り戻せたと思っていた。私には親がいなかったけど、夫という新しい家族ができて、自分の人生を歩き始めたんだと、ただ思っていた。

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