モラルハラスメント

夫が爆発する前後だと思うけど、私はこの「モラルハラスメント」という単語に出会っていた。簡単に言うと、「家庭内いじめ」とか「職場内いじめ」というような感じになる。友達が言っているのを聞いて、なんだろうとネットで調べた結果、うちの親にドンピシャで当てはまり、体験談を読みあさっていたことがあった。

この「モラルハラスメント」で特徴的なことは、それが精神的・心理的なことであるため、まわりに被害が見えにくく、「証拠を示すことが難しい」ということです。そのため、他の人に説明してもなかなかわかってもらえません。

また、加害者は被害者のほうに問題があるとか、「自分こそが被害者である」などの主張をします。被害者は、まわりの人からも「あなたにも悪いところがある」と言われ、加害者に抵抗することも、加害者から逃げることもできない状況に追い込まれていきます。

(「NPO法人 こころのサポートセンター・ウィズ」より抜粋)

モラルハラスメントの特徴としてまず挙げられているこの「見えにくい」というところが、もうドンピシャだった。家庭・学校・職場など密室性のあるところで行われ、証拠が残らない。ひとつひとつは、人に説明しても暴力だと信じてもらえない。加害者は外の人に向けてはいい顔をしていて、被害者面をして同情を誘う。教育や指導という名のもとに行われることがあり、被害者に秘密を守らせようととする。なにもかもが、当てはまった。

でも、夫が爆発して、自分の中に連鎖していた毒に気づいたとき、まさに自分もこれだと気がついた。

「まさか自分もこれじゃないよな」「違う、私は夫に対してこんなにひどくない」と思って読んでいたんだけど、最終的には、自分もこれなんだということがわかった。絶望的なショックだった。たしかに、自分で気づくくらいだから、他の人の体験談のようなもう治しようもないものではなかったにせよ、あんな親と同じ種類なのかと思うと、それだけでもう絶望的だった。

こんなことはやめなければ、と思った。

このときはまだ「毒親」とう単語も知らなかったけど、実際には、私の親は「毒親」であって、「モラルハラスメント」ではなかったことになる。モラルハラスメントと毒親には決定的な違いがある。この違いは、二つの問題の解決方法の違いに大きく関わってくる。

モラルハラスメントの被害者が、「夫婦」や「上司と部下」などの「大人」になるのに対して、毒親は「親子」という、被害者がまだ生まれたばかりの赤ちゃんから大人になる前の、「子供」になる。

モラルハラスメントの場合は、被害者が成長した大人であるため、人格形成に影響が出ることはなく、人格の歪みにまでなることはないし、なっても一時的な混乱状態だと思う。解決には、加害者に対してどういう対応をしたらいいかという、対応策が主になる。夫婦なら離婚するとか、職場の場合は人事に訴えたり。体験談を読む限り、ひとことで済むような簡単な話ではないけど。それでも、対応策が機能すれば、混乱していたものも解けていく。

毒親の場合は、生まれたばかりのころからこの問題を抱えさせられるため、人格形成そのものに影響が出てくる。そうなると、もちろん相手に対してどうするかという対応策も必要になるけれど、アダルトチルドレンやうつなどのように、自分の中に入り込んでしまっている問題の解決も必要になってくるというところが、大きな違いだと思う。

私の場合、私が夫にしていたのは「モラルハラスメント」になり、私が親から受けていたものが「毒親」問題になる。

夫に対するモラルハラスメントは、連鎖していた毒に私が気づいた時点で止められたけど、毒親育ちからくる自分の中の問題のほうは、そんなすぐに解決できるものではなかった。最初のカウンセリングを受けた時点で、「もう大丈夫だ」と思っていたけど、実際にはそこからがスタートで、ここからが長かったのは、これが理由だった。

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